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遅すぎた少子化対策。高齢化問題に追いつかず。

「少子高齢化」「人口減少」といった言葉を耳にして久しいですが、今まではその問題の影響はさほど実感されるものではありませんでした。

ですが、2023年の今年に団塊世代の実に7割が後期高齢者となることで、数年も経たないうちに介護保険や健康保険等の社会保障、医療や介護施設での人手不足、老人の貧困や空き家の増加といった問題がクローズアップしてきます。

その辺は政府も当然わかっているので、昨年は消費税の増税の話なんかも出してきたんだと思います。(いきなり増税となると反発されるので、反応を見たんじゃないか、と勘繰ってしまいます。)

しかし、消費税は物の価格に上乗せされますから、デフレ時代の消費税増税と物価上昇に転じての消費税増税は家計へのダメージが違います。

他の方法での財源確保が今の時期は必要です。

 

そんな中、岸田首相は「異次元の少子化対策」、東京都は「018歳の子どもに対して月5,000円程度の給付」を揃って打ち出しました。

少子化対策は重要ですが、はっきり言って「遅すぎ」です。

消費税が導入された1989 年には合計特殊出生率が 1.57 となり、 丙午(1966 年)の 1.58 を下回ったことで「1.57ショック」と呼ばれ、出生率を高める対策が声高に求められる契機となりました。

つまり、30年以上も前に、現在のような状況になることはわかっていたのです。

すでに日本の女性の半数超が50代以上となってしまっているのに、簡単には解決できない問題です。

たとえ、出生数が増えたとしても、産まれたお子さんが働いて納税できるようになるのは20年も先です。

働き手を確保できるのか?

国債発行に頼り続けている日本ですが、それまで、日本は国債を発行し続けることができるのか?

働き手を確保できるのか?

 

非常に厳しい時代に入っていきます。

 

ファイナンシャルプランナー 川淵ゆかり